Blog

佳き日々記

6月28日、佳き日。

きゃっほーい!雨!雨!
田んぼにも畑にも行けない!
洗濯物も干せない!
砂浴グッズのメンテもできない!

きゃー!
雨ー!

 というわけで
珈琲豆焼いて
ドーナツ揚げて
チョコ溶かして
ナッツ刻んで
珈琲淹れて
薪風呂焚いて
真菰円座を途中まで編んで

 ちょっと友達と電話して

 あれ?
 よし!
 書くかー!!!
久しぶりに書きたくなったぞ!

というわけで前回よりは短いスパンで振り返ります。
この春から梅雨にかけての個人経過観察日記。

 さぁ、今年はなんといっても。


ずっとやりたかったことができた春でした。

生産性や経済や収入とかと世界線の異なる
「自生してるような生命力のある真菰の元風景」
を出現させてただただその歓びを分かち合いたい。

6年前、
真菰を育てるようになってから
実はずーっと心にあった
ずっとあったんだけど、
それは確かにふわふわと曖昧で言葉にできなかったビジョンでした。
曖昧な段階でもすでに
人から借りる田んぼでそれは無責任だって
それはだめでしょって
自分で自分にNGを出していた。

でも。
今年は本当にそれが叶って

お行儀よく並んだ真菰さんでなく

わっしょいわっしょいな場所も
風通しがすごくよい場所も
ぽこぽこと小さな草や花や野菜の島もある
平坦な均一な真菰田んぼでなくて
流れてる小川がそこここあるような
地図に描きたいような
塗り絵にしたいような
真菰田んぼが今風に揺れています。

ほとんど毎日通ってはニヤニヤとお世話したり
それを眺めながらおむすびや珈琲を味わう幸福。

そしてさぁ、いよいよ
6年目の砂浴の季節に突入しました。
ここから9月半ばまで
鵠沼海岸の天気を毎日確認する日々。
そして
真菰&古代米の田んぼと
畑と庭のあれこれの合間で
家の修繕を進めたり

雨降りには今日みたいにここぞとはしゃいで
昼間っから薪風呂焚いて
珈琲豆焙煎して
たまにはアイスコーヒーにもしちゃって
たまに甘いのも用意して
「よにのちゃんねる」
「孤独のグルメ」
「モー娘。のあれこれ」
を観ながら悦楽の長風呂をしたり。
畳でゴロゴロストレッチしたり
ソファで本読んだり
あの人に手紙書いたり。

はい、元気です。
なにが元気かってそりゃもうあなた、

「入れ歯の調子が良ければ世界平和」

です。ですよ。それ以外にないくらい重要。
今これ読んでる人の何パーの方々が入れ歯なのか
想像できないししたくないし
「そんな人どうせ誰一人居ないんでしょ?」
とか拗ねそうになるのでそこは掘りませんがね。

でも、いつか自分がそうなった時に、
つまり入れ歯のお世話になる日が来たとして、

「あぁ、しのぶちゃんが言ってたのってこれね。」
と夜空を見上げてみて欲しい。
ちなみに槇原敬之さんの「夜空にピース」
大名曲ですのでいつか聴いてみてくださいませ。

さぁ、こないだみたいに何ヶ月もアホみたく溜め込まないで
ビシバシ振り返っちゃいますよ!


 でも誰か居る?
 そこにちゃんと居る?

ま、いっか!誰も読まなくてもいっか!
私が老後に読みます!!!

…そうだこれ自費出版したらいいのか。
読者が私一人だったらセブンネットプリントで出力して
ホチキスで留めたらもう、本だな。
少なくとも同人誌のはしくれみたいなものにはなるな。

よし、この日記ですらもないこれを、
未来に向けて綴りましょう。



5月19日。
「むすひの里」でのむすひ祭り開催。
まこもてらすの真菰田んぼ【まこもてらす】は
その敷地内にございますので
この日に合わせてまこもてらすでも
「真菰苗どうぞ!」の会を開催する。
みんな好きに田んぼに入ってもらって
真菰の新芽を根っこごと掘り出していただく。

家族連れの姿が嬉しい
子どもたちがはしゃいでるのが楽しい

いいよねいいよね
どうぞ田んぼ中を駆けずりまわっておくれ
蛙もトンボもいろんな種類の子がいるんだぜ。

そしてむすひの里に美味しいものが溢れてた。

 世界平和わっしょい。


20日。
汲み取り式トイレの蝿が
なんにせよ元気で途方に暮れる。
朝起きるとどこからともなく集結した
(いやトイレからだが)
蝿が縁側のガラス窓に張り付いて
「助けて!ここから出して!」
となっているのを
「よし大丈夫だ!今出してやるからな!」
と盛大に窓を開けて
この世界に蝿を解き放つのが恒例となっている。
ロート製薬のように爽やかに飛び立つ。

しかし。

 我が家のトイレは実は外からも入れるトイレ
(田舎の農家さんの家に割とある)
と隣り合ってて、
おそらくその開かずのトイレは
どっかから蝿サイズなら侵入できるのだ。
お前らそこからまた夜に入ってくるんだろう。
でまた朝私を急かして開けさせて出ていくんだ。

   なんだこの茶番。

よし、こんな時はむすひさんの竹酢液だ。


21日。
夜中9時くらいになると
茅葺きの上の鋭角な屋根ではなく
縁側の上の比較的平らな屋根を
四つ足動物が歩く。
猫にしては重鎮感。
けっこうな貫禄で歩く。
ハクビシンか。狐か。
イマジネーション侍としては
四つん這いで歩く人間に思えなくもなくて
思わず「だからやめてくれ頼むから!」と
おっさんの声で叫んでみたりする。
あと東京ゲゲゲイの曲をかけたりする。


22日。
となりのおばちゃんがついに朝7時の壁も超えて
6時に庭から入って窓を叩いて起こされた。
パジャマで入れ歯なしのまま
にこやかな三白眼で対応。
手にはいっぱいの野菜とパンを受け取る。
もう私の食事を責任持って担当してるんだろうか。

意識がハッキリしてから
珈琲豆焼いてお裾分けに行く。


23日。
真菰田んぼのお世話楽しすぎて
何気なく10時間くらいやってしまう。

なんか止まれない。
坂道を転げるように続けてしまう。

真菰さんはひたすらご陽気に揺れていて
他の葉っぱにぶつかって少し枯れたり
他の草が旺盛に茂ることで
根本の空気が籠ったりしてたら

それをのいてあげると、
風が小さく吹いて
そこに光が当たって
水が煌めいて
真菰さんが目を細めて心地よさそうにする、
みたいなことをえんえんとやり続けるのだ。

いつもイメージは

ネバーエンディングストーリーの中で
ファルコンがアトレーユに
「アトレーユ、すまぬが耳の後ろを掻いてくれないか?」
とお願いして、とまどいながら彼がそこらしき場所を掻いてあげた瞬間に
「ふぅぅうぉおおおおおおああああぁぁー」
と幸せなあくびのような雄叫びのようなのをあげるファルコン。
びっくりしながらもほっとするアトレーユ。

そういう、
「佳くわからないけど気持ちよさそうなことをしてあげる」

とかが私が真菰さんにしてることで。

これは別にどこの書籍にも書いてないし
誰かに教わったことでもないし
でも6年真菰さんと私なりに触れ合ったり向き合ったりしてきて、
なんとなくじぶんなりに掴んでること。
だから誰かに真菰の育て方として教えるのは違うし
勝手にそっと自分でやってることなのだけど。

これが。

楽しい。

ねぇねぇこっちも!って呼ばれる場所に
ほいほい行ってやりまくってると
日なんかすぐ暮れちゃって
水路で手足を洗って
家に帰ったらもう眠いんですわ。
眠い中ちょっと中森明菜とか聴くんですわ。

そうそう
2つの田んぼはそれぞれまとってる空気が違う。
そしてすごく佳い。どちらもすごく佳い。

伊那に住む素敵な女性と連絡が繋がり
トントン拍子で話が進んで逢うことに。
諏訪湖のほとりで待ち合わせ。嬉。


24日
はい諏訪湖と言えば諏訪大社の前宮とフルタコ。
はじめましての素敵な女性と
沖縄の現地で食べてなおここのが一番好き!な
タコライスやソーキそばをいただきながら
冬の企画の打ち合わせ。
ありがたくも不思議なご縁で、
伊那で舞台をさせていただくことに。

最近本当に想うんだ。

ただそっとまっすぐに生きてれば
逢うべき人に出逢い
物語は紡がれていく。


25日。
健やかな朝!
いつもより早起きして
掃除と洗濯とお風呂と珈琲をして
意気揚々と真菰田んぼにでかけ、
水路の水の調整をしようと近寄ったらば


  マムシ。
  もしくはヤマカガシ。 


  いずれにせよ、危険な類のお蛇さま。
 

…若干、若干小さめながらも、
圧倒的な存在感で
水路の水入口の板とその脇の石に
跨るように鎮座し、
心地よさそに水の流れをその身に受ける。

  あ、無理。


そっとそっと息を殺して気配を消して後退り。
潤んだ眼で完全に心がくじけて帰宅して
本日2度目の風呂に入って山田涼介を観る。


 ああああああああああああああああやだやだやだやだ。

どうしようどうしようどうしよう!!!!!

田舎暮らし最高。
自然大バンザイ。

   と

蛇こわいムカデこわい毛虫と茶毒蛾要注意


は別のお話ざんすぬぅううおおおおおお!!!

いやもうほんとにね、
田舎暮らしは
インスタ映えか閲覧注意かどっちかです。


26日。
一晩かけてハラをくくり気を取り直しての
朝から真菰田んぼのお世話のあと、


ごぱん屋うっでぃーさんのごぱんと珈琲豆を持って上田市別所温泉へ。

大好きな大師湯を貸し切り同然に堪能してから、
足で踏む施術の楽健法を家族や友達に手当としてやってあげる
「おうち楽健法」という素敵な冊子を渡して
「こんな風に踏むよー」と伝えに行く。
講座というより、
(そもそも私自身も楽健法の指導者でもプロでもなんでもない)
あくまで冊子の紹介と私はこんな風に踏んでるよーの会。
みんなで月イチわいわい踏んだら楽しいね。
その後にお茶とかごはんとかするのも嬉しいね、の会。

相変わらずホストのヤスくんのダルカレーはとんでもなく美味しくて、
みんなの持ち寄りも美味しくて。
で、毎回信じられない人数の子どもたちがなぜか一緒に夕飯に居て
また総勢20人規模のわいわいごはん。
最高か。最高だな。

27日。
渋谷のハチ公前にて友達と集合して、
持参のアイスコーヒーと
差し入れの季節限定カステラで
ふっと立ちカフェ。
ごぱんの行商をしつつ
わいわい近況報告おしゃべり。

その後三軒茶屋に移動して
私の【あずさ】(注:入れ歯のことです)
を微調整してくださる歯医者さんへ。
ホントにきっと0.01ミリとかなんですよね。

外して削って嵌めて赤紙噛んで
外して削って嵌めて赤紙噛んで
外して削って嵌めて赤紙噛んで
外して削って嵌めて赤紙噛んで

根気強く丁寧に微細な違和感を伝える。
ここ諦めて妥協して山梨帰ったら
またしばらく「ちょっとなんかやっぱなんか」
みたいのが四六時中になってしまう。
とはいえだんだん言いづらくなるもので、
エネルギーをふんだんに使いつつ頑張る。

あぁ、世界中の入れ歯の人を抱きしめたい。

駅への帰り道に思わずカルディで

  妖怪衝動買い 

と化し心のバランスを調整。


28日。
10苗で250円のレタス苗を
10苗同時に植えたんだから
10個ほぼ同時期に成人。
そんな当たり前のことに
10個のレタスを目の当たりにしてから気づき
お裾分けの鬼となる。


29日。
実は茅葺きでかなり高ーい屋根の我が家は
ハシゴで上がれる2階フロアがございますが
そこにはまだ入居以来1度も登っておりません。
おそらくネズミさんのサンクチュアリがありまして
どうも夜に活動が活発になっている様子。
前回の古民家暮らしで
ネズミとの日々には耐性があるものの
やはり今後の展開を考えると

どこかの猫殿に来ていただいて
2,3日ステイしてもらうとかありがたい。

近所の庭通りすがり猫たちは
そういう感じではまったくないので
どうしたものか。

を考えながら珈琲焙煎。
レベッカとバービーボーイズを交互にかける。


30日。
ここんとこ毎朝、
庭に点在する苺さんが
どっかしらで1個熟してるのを見つけていただく。
なんだこの幸せ。


31日。
夜中にふいに目をさます。
なんだかなんでか落ち着かない。
なんかかたづけてないIKEYAのブルーバックが
気になって片付けようとして

ついにでましたムカデ。

  でか!!!!!!!!!!!!!!


あぁぁあああぁああぁあ一気に目が覚める。
ひぃいいいいぃぃぃなんとかトングで掴む。


周囲を見回し手近のペットボトルへ。

   …ぬぉぉおおおおおぉぉ。

そういえば
玄米焼酎にムカデが浸かってる無敵瓶が
引っ越し以来見当たってないことに気がついた。

ムカデをみつけては捕獲して入れ続けた瓶は
特に噛まれて使うことなくムカデ密度を上げていった。

いざ噛まれたらあの無敵瓶にお世話になる。
探さねば。

しかし深夜にムカデと遭遇し捕獲しペットボトルに入れた時点で
電池が切れて再び眠りにつく。

起きてから、

昨日の深夜のあれはご先祖さまとかが

「起きとけ。ムカデに噛まれるぞ捕まえな。」

と起こしてくれたのだろうか。
まどろみの意識でご先祖様に手を合わせる。

から起きての1日は午前中ずっとごろごろする。
午後から翌日の買い出し。


6月1日。
早朝からごぱんを蒸してサンドイッチ的に
いろんな具材を用意して
珈琲豆を焙煎してアイスコーヒーを仕込んで
いざ、飯能。

息子の体育祭はクラステントにて
珈琲を淹れまくった。
なんだか息子も楽しそうだし
保護者の皆様優しいし
佳き1日ざんした。
帰って古代米の田植えの準備。
そしてなぜか午後から入れ歯の塩梅が急変して
途中から明らかに入れ歯由来の頭痛。

帰り道ずっとウルフルズの「泣けてくる」を歌いながら車を走らせる。


2日。
とっこさんに身体全体を診てもらい、
頭痛、入れ歯痛、少し小康状態になる。
近所の歯科診療所も三軒茶屋の歯医者もなぜか
電話が繋がらない。

 むむ。

入れ歯を外してよく見ると、
どうしても気になる凸部分がある。
あきらかにここが触って
上顎が炎症を起こしているのではないか?

 むむ。

この凸さえなければ、
歯茎の炎症を梅干し黒焼で
超ソフトマッサージしたら
なんかなんとかなるんじゃないか?

 自宅で入れ歯を見つめ自分会議。

ふと背後の台所の
出刃包丁が気になる。

 脳内シュミレーション10秒。

おもむろに立ち上がり、包丁を手に取る。


大丈夫かしのぶ。
ミスったら取り返しつかないぞ。


いける、気がする。

 

誰かの声にそっと答え、
包丁を右手
入れ歯を左手に持って
深く深く呼吸する。

   集中。

 ここ数ヶ月で最も神経を集中した数分間。


自分で削る。洗う。嵌める。

何度も繰り返して塩梅を図る。
生まれて初めての挑戦。
そりゃそうだ。

 何度目かの時に、口の中に光が射す感覚。


あ。
きた。


うぉっほぉおおおおおおおぉぉい!
いいぞいいぞ!なんかいいぞ!


誰とも共有することなく 1 人歓喜する
【入れ歯の塩梅】
が自分でできた!!!やったね!やったね!!!

今の家に越してから
「自分でできた!」
をひとつずつ増やしてきた日々。

ついに、
入れ歯の調整という領域へ。

でも、これは1回限りのラッキーパンチだな、
という手応えも実は大いにございます。

 そしてあぁ、
 これを歯科医療関係者が観ませんように。


3日。
久しぶりに雨でない。うんうん。
この数日結構大きく響いてた
この古民家のトタンに打つ雨や
いろんな高さの雨樋を伝う雨だれの音が
今日は聞こえないぞ!

嬉しくなって爆音で大黒摩季をかけて
洗濯物も干して掃除もして
さ!
一息ついて珈琲淹れよう!と!したんです。

大黒摩季さんの曲も切って、
静かに珈琲豆を挽いて…たら…ば…

あれ?雨だれまだするの?
晴れてもう午後だけど。

どこからか確かに聞こえてくるお水の音。

    

   ん?

これは…どこから…?
しばし嫌な予感をその手に握りしめながら
音の震源を探る。

   あ。


台所の下。

流れてる。


 流れてる流れてる流れてる!!!!!!!!
意外にもけっこうな量が流れてるぞおい!!!


体育祭の翌日から雨だったし
もしかしたらけっこうな日数流れてたのか君!!

戦慄が走る。

水道電気お風呂もろもろの修繕で
お世話になってる大嶋さんに半泣きで電話。

「あ、あの、とりあえずすぐ行きます」

とりあえず落ち着くため
珈琲好きな大嶋さんに珈琲とお茶菓子を準備する。

ふと家の外壁も気になって外に出てみると
めちゃ漏れ出ずるお水が風情たっぷりに壁一面を
水面にしておるではないか。

  白目。

取り乱してオーツミルクをがぶがぶ飲む。
大嶋さん登場。

現場状況を視てすかさず
「東さんこれ動画に収めておいてください
 役場で水道料金の減免措置の対象になる
 かもしれないから」
「はい!」

そして撮影後、
ただちに水道元栓を止めて
「買い物に行ってきます」
とホームセンターへ疾走。

心と身体を持て余して
オーツミルクにミロをしこたま混ぜて飲む私。

光の速さで戻った大嶋さん
あれこれ取り替え付け替え修繕完了。

お腹が空いたらしい大嶋さんに
珈琲とシナモン蜂蜜トーストを出す。
珈琲談義&蜂蜜談義をして送り出す。

はぁああああ大嶋さんありがとうございました!


それにしても。

 ホントに毎日いろんなことが起こるなしかし。
そしてすぐ駆けつけてくださる方の居る幸福よ。

わしは果報者だ。


4日。
朝から役場に行って水道のお話。
いろいろ気が楽になる。えがったえがった。

ちなみに入れ歯の塩梅が快方に向かっている。
上顎の炎症が収まってる実感。

あぁ、水が漏れてないこと。
んで、入れ歯が調子痛くないこと。

 神様、ありがとうございます。


5日。
めちゃめちゃ楽しみにしてたライブへ。
ベリーダンスの師匠、素蘭さんのご主人のライブへ。
ウードという楽器での演奏。
ゲストの方の馬頭琴もホーミーも楽しみ過ぎる。
そして会場が仏画の美術館。

ライブは最高に素敵で、
佳き響きに身体を震わせて、
あぁ、今思い出してもたまらない贅沢だった。
素蘭さんのベリーダンスも妖艶で一途で
なんともぐっときた。

人間ってホントに、
地球上の生物の中でも群を抜いて
基本的に余計なことばっかしよる、
と想っているところもあるのだけど、

楽器を奏でたり
歌ったり踊ったり

そういうのはすごく
この星も喜んでくれる行為だなぁと想っていて。

あぁ今日はまさにそういうのを実感した。

6日。
朝から美味しいもの食べながら
本当に大切なことを仲間と話して
すべきことをして1日を過ごした日。
長野にて
自生の在来真菰さんに2箇所で出逢い、
ますます自分のすべきことを確認した。

そして、
こばさんが竈門で火を起こして炊いてくれた
羽釜ごはんの塩むすびは涙が出るほど美味しくて。

丁寧に生きよう、と想ったんだ。わし。


7日。
伊那谷からやってきた
イオリさんという馬と、
連れてきてくれた横山さんと出逢う。
聡明な馬だった。
神秘性をその姿にまとってる姿は
いつまでもいつまでも観ていたい気持ちにさせた。


8日。
真菰さんのお世話をしながらイオリさんのことを何度も想い出す。
午後には買い出し。明日は野外喫茶まこもてらす。


9日。
エゾシカローストの丼
鶏肉団子のお味噌汁
平飼い卵かけ&納豆の薬味丼
蒸しごぱんのチキンカツサンド
蒸しごぱんの甘いのサンド
(クリチ&あんこ/
 いちごジャム&チョコチップ/
 ピーナッツバター&バナナ)
珈琲/枇杷茶/真菰茶/リンゴジュース

 をラインナップに野外喫茶まこもてらす。

家族連れがまたいっぱい来てくださったのが
たまらなく嬉しかった。
みんなめいめいに持参のシートを広げたり
タープのチェアに座ったりして
腹ごしらえしたり
ぼーっとしたり
おしゃべりしたり
真菰田んぼに入って苗をとったり
お世話を手伝ってくれたり。

 真菰のある風景。
 人が安らぐ光景。

 あー楽しかった!ありがとうございました!

…いやちょっと皆さん大丈夫ですか?


そろそろトイレ休憩とか、
水分摂るとかいったん立ち上がって屈伸するとかしてくださいね。
連続で読み続けちゃだめですよこんなの。

10日。

また真菰田んぼでイオリさんに逢えた。
そして、乗せてもらった。泣けた。

今まで味わったことのない幸福感だった。イオリさんありがとう。

11日。
イオリさんと出逢わせてくださった
ぴたらファームさんに古代米の苗を渡しに行こうとして、
それがけっこう夕闇の中だったのだけど、
ナビを見て進み、近所の方に訊いて進み、結果、

 とんでもない行き止まりで詰んだ。
右側はもうありえないくらい傾いてて
あと3cmくらいで水路のU字溝。
左は切り出された竹が積まれたり散乱してたり。


 やばい。
 久しぶりのパニック。

 やばい。
 今、私のメンタルがやばい。


 絶望の中呼吸を深く深く吐いて、
目を閉じて、息をゆっくり吸って吐いて、
それから
むすひの里のよねちゃんにSOSした。

連絡を受けて心配して夫婦で様子を見に来てくれて
よねちゃんは引っ張り上げのジャッキやらなにやら
一通りのJAFなセットを完備しててくれて。

もう顔見たらその時点で私は
自分の幸せっぷりに震えた。

大丈夫だ。
 
よねちゃんは全体を把握したら普通にニコニコと運転のみで車道まで出してくれて、

「もっと大変かもって想ったんだけど全然(平気)だったねー」
と笑った。さおちゃんも笑ってた。

  神様夫妻。

さんざお礼を言って、家に着いて、脱力して、
ゆっくりお風呂に入ってアイスコーヒーと一緒に
「孤独のグルメ」を観た。

孤独のグルメが好き過ぎる。
もう松重さんが好きなのか
番組が好きなのか区別がつかなくなってる。
今年の旦那さんの誕生日も孤独のグルメで知った
どうしても行ってみたい店を予約してしまった。
もはや自分のためではないか。

松重さんが美味しいもので嬉しくなる顔、
ずっとずっと観ていたい。もう恋かこれ。


12日。
午前中はベリーダンス。
野外喫茶まこもてらすにも甲府から来てくれたミナさんと再会。
ベリーダンス、本当に素敵。
なんかかっこついたら嬉しいし
かっこつかない自分はいじらしいし

いずれにせよ、いい!!!!!!!!!

うっとりしながら帰宅して
お昼ご飯を食べて。

午後はマシュマロタッチを我が古民家の
壁に塗るべく、講師のトッシーさんに来てもらう。
パテを塗ったりシーラーを塗ったりを経て、
こつを教わりながら壁に塗っていく。
トッシーさんが、そっと撫でるように壁に触れると
そこが白く輝いてく、みたいな
もはやファンタジーな施工で、感動。
おひねりを渡したくなる。

いや違う、お前自分も頑張れ。

トッシーさんの
呼吸や眼差しや手首の返しや指先の纏う空気、
できるだけ自分もそれに近づくように
同時に、塗っている壁をよく観て、
その壁と自分、もよく観て。

難しい。
面白い。
難しい。
面白い。

面白い!!!!!!!!!!

トッシーさんが帰ったあとも止まれなくて、
真菰田んぼでのお世話の作業と同じことになった。


気がつけば、朝の4時。


家中の壁が、
優しくて気持ちいい「余白の白」になった。

 最高。もうずっと家に居たい。

やりきったー!!!!の充実感で
身体がびちょびちょに満たされている中、
布団に潜り秒で溶ける。


13日。
午前中は心地よく睡眠。
お昼に起きて、昨日テンションだけで塗って


明るいとこでよく視たら、おい!

ってとこを丁寧に塗る。
それにしても幸せだ。
汲み取りトイレや屋根裏やその他もろもろ
いろんなことを少しずつやってくこの家は
それでもすでにこれまで住んだ自分の住まいの中で
ダントツに最高に幸せだ。

 そしてそう思えるって、最高だ。


14日。
旦那さんの生誕祭に向けて、
ひなあられさんに頼んでいた
アイシングクッキーを受け取りに行く。
ケーキは頑張って息子が焼くということで、
バースディケーキに、
プレゼントの消しゴムはんこと
同じデザインのものをお願いしておいたのだ。
消しゴムはんこは「はんこやひび」
クッキーは「ひなあられ」
どちらもむすひの里の少女たち。
もちろん年齢なんてのは関係なく
私にとってはれっきとしたプロのお2人です。
そしてこういうことのできる仲間がいることの
頼もしさ&ありがたさ。
というわけで、ひなあられさんのもとへ。
作品を見せてもらう。


   涙が出た。


常々彼女のケーキは本当に優しくて美味しい。
美しくて軽やかで、実直。
アイシングクッキーもしかり。でした。
彩りのセンスも丁寧な仕上げも、最高だった。


ぐすぐす嬉し泣きしながら車に乗り込む。
女子寮のハンドミキサーを借りながら何度も焼き直して悉く失敗してるらしい
息子から絶望のLINEも入るが、「保険はかけないから頑張れ」と返信。


15日。
かねてより予約してた「孤独のグルメ」で知ったお店で生誕ディナー。
3人ともわっしょいわっしょい舌鼓を奏でる夜。
帰宅して私が楽健で1時間かけて旦那を踏んでる間に息子、
生クリームを泡立てケーキの仕上げ。
珈琲を淹れて、誕生会。消しゴムはんことケーキのクッキーに驚愕する旦那。
お決まりの替え歌バースディソングを歌い、わいわい食べる。
最終的にもちゃんと失敗してた息子のスポンジは、
でも手作りで、
自分のために焼いたものと知って、
旦那さんとしては味云々のものではなかった。

 幸せな夜でした。

  ひな、ひび、ありがとう。


16日。
お決まりのカフェでモーニングして
夏の予定の会議をしてあらたなプロジェクトが動き出しまして解散。
八ヶ岳に戻る。

さぁ、今年最初の砂浴部活動の準備。
大滝神社に水を汲みに行き
真菰田んぼで真菰の葉っぱを刈り
砂浴部の説明の紙やらタオルやら梅干しやら
いろいろと用意する。

もう6年目。真菰と同じ。

どちらも熊本で福島の子どもたちの保養キャンプに関わって
デトックスを調べていく中で知って、
関東に戻ってから実践を始めたものだ。
そして年を重ねて実感するのは

その奥深さと、
いかにその価値を高く祭り上げるかではなく
いかにその恩恵を多くの人と分かち合うか。

 真菰と一緒だ。

砂浴はもちろんお金を受け取るけど
交通費や準備経費やもろもろ考えたり
お手伝いしてくれる人にお礼を用意したりしたら
ホントに、笑っちゃうほどこれは部活だ。
いっぱい参加者がいる時に受け取った部費で
少なくても開催する時に補填できる。
でもありがたいことに、ちゃあんと回ってく。
回ればよい。


楽しみだな。
参加希望の申し込みの時点で、
「身体にこういうことが起きてて」
っていう相談もあったりする。
私は医療関係者ではないし
砂浴は「医療行為ではない」という大前提で、
これまでの開催と参加者の様子といただいた声を
あくまで「その方の場合は」でお話する。

 そうして想う。
 
 今年はいっぱい部活動やることになりそうだ。


17日。
さぁ、砂浴部活動2024開始。

熟成4年めの美味すぎる梅干しを食べてもらって
大滝神社の湧水をたらふく飲んでもらって
しっかり掘って
ストレッチして
真菰の輪っかを枕元に仕込んで
砂を身体にしっかりかけて
海辺にすっかり埋まってもらって。

一人ひとりのシャベルには
真菰の葉っぱを挿す。

あぁ、これだ。

江ノ島を、中津宮の存在を常に視界の片隅に。
一人ひとりに必要なことが起きますように。
初日から副部長のるりこさんも駆けつけてくれて
連携プレーで一人ひとりを埋めながら
ぐっとくる。

 油断すると泣きそうになる。

 私、砂浴ホントに好きなんだな。
 アイスコーヒーとプリンとパンナコッタで初日お祝いして、
今年もよろしくお願いします!と解散。

八ヶ岳と鵠沼海岸の往復は、もう全然苦じゃない。


18日。
朝からのんびり薪風呂を焚いて浸かった朝
砂浴グッズのメンテをしたり、
洗濯や掃除をして、あとはゆっくり過ごす。


19日。
枇杷が熟して屋根に落ちる音が頻繁に鳴り響く。
けっこうしっかりクリアに響く。
そんな中、楽しみにしてた杏はひよどり夫妻のごはんになりつつ、
ポトポト落ちた完熟のものを
ちょこっとジャムにして終焉。

「がっかりすんな!代わりに俺が凄いから!」
と言わんばかりにめちゃめちゃいっぱい枇杷が実る。鈴なり。
あぁ、下北沢のザ・スズナリっていう劇場が大好きでした。
駅からあの劇場への道も大好きだったなぁ。
初めて観た小劇場もあの小屋だった。ジャズ喫茶マサコも好きだった。

ともあれ、
枇杷がすごい。
葉っぱをお茶にしてご満悦になってる場合ではない。ものすごい。
ありがたく、通りかかるたんびにポイポイ食べる。
そういえば
大家さんと一緒にさせていただいてる畑の桑の実も美味しい。スズナリで美味しい。
スズナリのすぐ後ろにマジックスパイスっていうスープカレー屋さんがあったな。

 実るものをいただく歓び。
 それは生命力をそっと強靭にしていく。


20日。
むすひの里のアルカの真菰布団と枕の

【真菰葉っぱ入れ替えの儀】が完了。

無事に納め終わりほっとする。
そしてすかさず、
ご褒美みたいにむすひの里のさおちゃんに髪の毛を切ってもらう。

千葉のヘナの千秋さんと一緒。
頭に触れてもらうその心地よさ。
さおちゃんが自分の髪に触れてくれてるその瞬間が大好き。
大好き大好き大好き。
おしゃべりは楽しいし、おしゃべりが途切れたらもう眠くて落ちてる。
毛量が野人レベルの私の頭を1/3くらいに軽くしてくれて、今回も大感謝。
お礼に楽健を踏む。
ありがたすぎる交換こだなぁ。


21日。
夏至の朝。4時に目覚め、掃除をしてからゆっくりとお風呂に入って
まどろんでいる間に夏至の瞬間を迎えた。最高。
むすひの里で高温竹炭窯の様子を観て
やぎちゃんが淹れてくれた珈琲を飲んで
畑に寄って友達から預かった藍の種を蒔いてから
家で一休み。
雨がやんでから
急遽開催になった翌日の砂浴の準備に入る。
真菰田んぼに息を呑むような陽光。
こんな風に生きたいと想った。
最高だ。

支度を済ませ、早くに眠る。
うん、佳き日。
心から嬉しき佳き日だった。


22日。
さぁ砂浴。
昨日の夏至を経て今日午前中の満月へ向かう空は
やはりとてもドラマチックだった。
スピリチュアルな意味はよく分からないけど

私にとって砂浴は

砂と塩の磁力と圧
潮と波の引力と圧
作用する陰性の排出と
陽光にいただく生命力

それらすべての恩恵で
身体は佳き方向へ向かうと体感して続けている。
だから
月の動きや暦はなにかしら関係があるって
本当に想う。
必要な人が来て、必要なことを体験した様子。
今日やって、ホントによかった。


23日。
残念ながら本来はこの日に砂浴で、
予定していた人の多くが参加できなかったことが
私も残念。でもやっぱり天気は相当に
「家でゆっくり過ごしなさい」だった。
砂浴グッズの片付けと掃除洗濯をして
あとはゆっくり過ごす。


最近とみに
なにかをすることと同じくらい
なにもしないことの大事さを感じている

「なにかをする」からこそ
なにもしない、が活きてくるし

「なにもしない」ことが
やったなにかの価値を支えてくれたりもする。


24日。
能登。大事な大事な仲間に逢いに。
私なりにできることをして
いっぱい一緒に笑って、
能登の美味しいものも食べて、珈琲を淹れて。
話は尽きない。
1日やりきって布団に入ったら秒。


25日。
大好きな古民家で迎える朝。
できることをする。
逢える人に逢う。
今回も出逢うべくしての出逢いがいっぱい。
夕方ギリギリまで居て、山梨へ戻る。

長野の別所温泉と一緒だ。
大切な人がいる大事な場所だから
自分の歓びのために行く。
そこで過ごす人と一緒に笑い、
生命力を震わせるための旅。


26日。
午前中は誰にも会わずにゆっくり休んで、
午後から砂浴準備。
夏至に刈り取った真菰さんで、茅の輪を作る。
なんで作るかって、
こさえなさい、それ海に持ってきなさい、
そう言われた気がしたから作る。
理由なんて別に、特に。
直感とかひらめきとかなんとなくに、
たいていの場合親切な説明はない。
それでよい。


27日。
砂浴部活動第3弾。

昇っていく朝日を追いかけるように中央道を進み
圏央道から茅ヶ崎に辿り着けばもう汐の香り。
そして朝っぱらの鵠沼海岸の清々しさ。

これはもう、ほんとに、最高。
こんな贅沢ないよなった想う。

真菰さんを立てて、茅の輪を置いて。
どうくぐるのかも分からなかったけど、
最初の人のところに茅の輪持ってって立ったら
「あぁ」となってそうした。
おおなるほど、だった。

うん、佳い。ありがたいものだなぁ。
30日は夏越の大祓の日。
この日も佳き日になりそうで嬉しいぞ。


28日。
朝から雨におおはしゃぎして
オールドファッション的なドーナツを揚げて
オーガニックのチョコチップを溶かしてまとわせ
素焼きのアーモンドとくるみを刻んでのっけてから
はっと気がついて珈琲豆焙煎して、
珈琲を淹れた。
今一番したいことはなんだろう。

ぼうっと薪の火を観ながら
ドーナツと珈琲を堪能して、
ゆっくりゆっくりお風呂に入って

それからはたと思いついて、
茅の輪をこさえた残りの夏至の真菰さんで
真菰円座を編み始めた。
これもやり始めるとなかなか止まれない。
あぁ楽しい。こりゃ楽しい。

梅雨の手仕事のひとつだな。

手仕事といえば、
これは全然むしろ手仕事ではないのだけど最近、
真菰の風景、砂浴の風景、
美味しいものやお風呂の風景、
ささっと気軽に観れるものに上げてみよう!
と想って続けている。が。
リールとストーリーとインスタグラムが
私の中でこんがらがってどんがらがっしゃんである。


あー分からない。
なんとなくあれこれ押したり引いたり
試行錯誤しております。

あぁ、手強い。
そして、なんかこれはこれで楽しい。


さぁ、明日は飯能へ。
サンバを習ってきます。いぇい。


そして、30日はいよいよ夏越の砂浴。
息子も来ることになってだからあのドレッシング
セベリコさんにおつかい行ってもらおうぐふふ。

え?

一気にここまで読めちゃった人がいるとしたら
ホントにホントにすごい。

  ありがとうございます。すごいホントに。 


あと、
砂浴って凄いって本当に思うし
体験してほしいとも確かに想うのだけれど
とにかく砂浴に行こう!というよりは、
皆さん、【海】って素敵だから、
海、ふと、行ってみるのすごくすすめたい。
 
真菰のことも私は大好きだけど、
皆さん、いろんな木々とか草花とか、
自分のすぐ触れ合える距離や場所の自然に、
そっとすっと触れることで呼吸を深くしたら
それだけで身体が楽になったり
ココロが楽になったりするから
そういう時間を、とてもとてもすすめたい。

なんにせよ皆様、
養生の佳き梅雨を。

そしてそっと活力が漲っちゃうような楽しい夏を。

一覧へ戻る
その他の佳き日々